全力20%

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【夜は短し歩けよ乙女】という作品について

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どうも、全力20%のゆきおです。


最近、アニメ映画版の『夜は短し歩けよ乙女』を見たので、ちょっと今更感はありますが、『夜は短し歩けよ乙女』と『四畳半神話大系』について、少し喋ろうと思います。

 

夜は短し歩けよ乙女』は2017年に映画化され、多くの反響を呼んだ。

予告編の売り文句もこれ以上ないくらいにふさわしい文言だった。

 

「130万部を記録した伝説的小説『夜は短し歩けよ乙女』が待望の初映像化!!」

 

やっぱり森見登美彦さんは凄まじい。プペルで13万部を売って偉そうにしているキンコン西野とは次元が1つも3つも違う(笑)


森見さんの言葉遣いと世界観は誰が見ても認めざるおえない特徴があり、私も虜になった一人だ。

 

さて、ここから私の話を少しして行きたいと思う。

 

夜は短し歩けよ乙女』について

 

私はずっとあの”黒髪の乙女”に惹かれていた。きっと”先輩”が”乙女”で会う前からである。それはつまり、中村佑介が描くアジカンのCDジャケットにいつも登場するあの”黒髪の乙女”に私は中学生の頃から夢中だったのだ。いつも違う格好で登場する彼女が非常にミステリアスで、クールで、いつの間にか私の追い求める女性像になっていた。

 

2010年に『四畳半神話大系』がアニメ化され、私はやっとあの”黒髪の乙女”が動く姿を見ることができると心が踊りに踊った!!

 

もちろん、内容も素晴らしい。当時、私は美術大学へ行かずに専門学校へ行ったことを全力で後悔していたのだ。俺も「ハチミツとクローバー」のような大学生活を過ごしたい!!一生の思い出になるような大学生活を経験してみたい!!そんな不純な動機だったが、ひたすら大学生活というモノに憧れた。

 

四畳半神話大系』で登場する主人公もそんな私と非常に似ていた。彼は人生最高の時間と世間で言われている大学生活を間近に控え、何としてもバラ色の青春物語を送ろうとしていた。しかし、彼が追いかければ追いかけるほど、彼が理想とする大学生活が遠のき、気づけば4年間無駄に過ごしてしまう。そして、各エピソードの最後で、絶望に打ちひしがれながら主人公が「時間を戻してくれ!!」と叫ぶと、本当に時間が戻り、彼はまた大学生活をやり直すチャンスをもらえる。しかし、10回試しても、主人公は求める大学生活を掴むことが出来なかった。大学へ行かれた方々ならすでにお気づきだと思うが……そう、そんなモノは”幻”なのである。主人公は「大学生活こそ人生最高のとき」などという世間の言葉に感化され、存在もしない”幻”をずっとつかもうと必死こいていたのだ。

 

そして、あの伝説の10話と11話がやってくる。ドアを開けても、窓を開けても無限に四畳半の一室が続くパラレルワールドに閉じ込められた主人公は、自問自答の末、目の前にある、理想とかけ離れた自分の青春を精一杯両手で抱きしめることにしたのである。国語の授業のようにまとめてしまうと、この物語は「そんな幻なんて追いかけてばかりいると、”今”しかない大切なときと、”仲間”たちが見えなくなっちゃうよ。今ある目の前の生活を抱きしめない」というのがメッセージなんだと私は解釈した。やべレベルで感動。

 

このアニメで、私は大いに救われ、今まで後悔のルツボにハマっていた自分を許すことが出来た。その後、私はすぐにニューヨークにある短大へ通い始めて、確かに大学生活が夢物語出ないことをバッチリと体験することになった。

 

あれが”幻”と理解したからこそ、『夜は短し歩けよ乙女』で見せたくれた”幻”が儚くて、より愛おしく思えるようになった。

 

とまぁ、この『夜は短し歩けよ乙女』と『四畳半神話大系』という物語は、非常に私情が挟み、とても思入れのある作品である。

現実と架空の物語が違うのはまぎれもない事実。誰だってそんなことは痛いほど理解している。でも、それでも区別をつけないで、現実を妥協しない愚か者たちがいることもまた事実である。

 

映画『夜は短し歩けよ乙女』について

 

まず、アニメ時代の先輩の声優を星野源に変えたのは、『四畳半神話大系』ファンとしては非常に腹立たしい。そんな話題作りしなくても、森見という最高のブランドで十分だろ?と私はプンスカ思いながら作品を見たのだが、正直、星野源はそこまで悪くなかった(笑)もちろん、初代、浅沼晋太郎さんの方が良いが、ここは良しとする。

 

音楽もやっぱりアジカン。間違いないっすね(笑)

 

そして、忘れてはいけないのが、今回の主人公は”先輩”でも”私”でもない。そう”乙女”である!!映画は見ながら終始ニヤニヤが止まらなかった。別にいやらしい意味ではない。7年も前に読んだ『夜は短し歩けよ乙女』が映像として帰ってきてくれたのは本当に嬉しかった。

 

京都だから許せるのか、そのとんでもない学園ファンタジー感、たまらない。今は存在しないが、きっと70年代にはあんなことが本当にあったのかもしれない。『夜は短し歩けよ乙女』はつくづく現実離れし、現代感がまったくない。でも、見終わったあと、少し現実世界に期待してみようと思えさせてくれた作品だ。

 

ラストのシーンに関しては、アニメ『四畳半神話大系』を見た者でないと理解出来ない展開だったので、賛否両論になるのもわかる。でも、それを差し引いたとしても本当に素敵な世界観である。

 

個人的には、「私じゃダメですか、番長さん〜〜」がベストシーン(笑)

 

あと、

 

「なんで街がこんなにひっそりとしてんの?」

「風邪が辻斬りのように人々を襲っているようです」

「私が寝込んでいるうちに、世界が滅びたのかと思ったよ」

 

のセリフ回しに脱帽した。さすが森見さん!!

 

ではでは、こんな感じ締めくくります。

また別の作品のレビューで会いましょう。